欲まみれのゴブリンが主人公のステルスゲーム!主人公のゴブリンは口が悪く欲望に忠実ですがかっこいいセリフやシーンもあるなど登場人物は個性的です。プレイスタイルやルート選択などの自由度も高く全てがプレイヤー次第です!メタルギアやアサシンクリードと比べても遜色ない出来のPCゲームおすすめです!
目次
まずはこのパソコンゲームおすすめの公式トレーラーをご覧ください!
Styx: Shards of DarknessってどんなPCゲーム?
皆さんはステルスゲームと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
日本人ならメタルギアソリッドやアサシンクリードを真っ先に挙げるでしょう。
両者共に世界的に認知されている有名なシリーズです。
そして今ここに割り込んできた面白いステルスゲームが存在します。
それがStyx: Shards of Darknessです。
まず主人公であるStyxの職業からして先の2つの作品と大きく違います。
前者の2つは平和を司る暗殺者や軍人なのに対して、後者は欲望丸出しの盗賊です。
それだけではありません。最大の特徴がまだ残っています。
このゲームでもっとも驚くべき設定なのが、
主人公が人間ではなくどんな物語でも嫌われものとして登場するゴブリンだということです。
そうあの緑色をした醜いモンスター。
このような奇抜な設定でこの作品を作り上げたのは、Cyanide Studioというメーカーで、
そしてフランスのパブリッシャーFocus Home Interctiveがこれを提供しています。
実はこの作品は先に挙げた2つの作品と同様でシリーズものの1つです。
Styxとしては2作目になります。
一応前作はStyx: Master of Shadowsという作品なので、
もし興味が湧けば手に取ってみて下さい。
今作とも少なからず繋がっていて、ストーリーをより深く知ることができるはずです。
ステルスゲームが好きなのにこのゲームを見逃していた人や奇抜な設定が好みな人は、
是非ともこのStyx: Shards of Darknessをプレイしてみて下さい。
設定だけでなくゲームとしてもとても楽しめる名作です。
PCには体験版も存在するので、簡単に試すことができます。
1度プレイしてみてはどうでしょうか。
おそらくいろんな意味でかなりの衝撃を受け、
プレイヤーにいろんな感情を湧き立たせるはずです。
ゲームパッドを投げつけて壊さないように気をつけましょう。
勧善懲悪なんて存在しない、陰謀と欲望の物語
Styx: Shards of Darknessはプロローグを含めて全10章で物語が構成されています。
プロローグ部分は操作に関するチュートリアルみたいなものなので、
大したストーリーはありませんが、ただこの作品の世界感を知るきっかけにはなるはずです。
さて第1章から本格的に物語が展開していきます。
プロローグで完遂した依頼の報酬を受け取りに行った先で
主人公であるStyxが待ち伏せにあうのです。
待ち伏せしていたのはゴブリンを殺す専門部隊であるC.A.R.N.A.G.Eと呼ばれる組織の一員達。
絶体絶命のピンチなのですが、機転を利かせ闇に紛れることに成功します。
ところが彼らの隊長である女騎士Helledrynが次にとった行動は予想も付かないものでした。
ゴブリンであるStyxに対して取引を持ちかけたのです。
大使の持つ王笏を盗み出して欲しいと。
報酬は特殊な力を発生させるAmberという液体で、
先払いで貰ったものの10倍という言葉に釣られて、
Styxはその依頼を受けることになります。
ですがその依頼は最後の最後で達成することができませんでした。
Djarakという変身するダークエルフに邪魔され、獲物を奪われたのです。
悔しい思いをしたStyxはDjarakにリベンジするため、
Helledrynに力を貸してダークエルフの都へ潜入します。
そしてダークエルフの指導者LyssrilとDjarakの争いに巻き込まれていくのです。
大量のAmberの謎、強力な力を持つQuartzという石、
それらを中心にStyx: Shards of Darknessの物語は進んでいきます。
もちろんこの後の展開もとても面白いです。
前半の流れとしてはDjarakに復讐したり、
ダークエルフが信仰する女王と呼ばれる化物の殺害に関わってしまったり、
Helledrynから脱獄を要求されたりします。
本当に息もつかないジェットコースターのようなストーリーが続くのです。
最後の方では復讐相手だったはずのDjarakとすら手を結ぶことになります。
知りたいと思うでしょう。
でもこれ以上はネタバレになるのでプレイして確かめてください。
奇抜な設定に負けない強烈な各キャラの個性と舞台背景
まずこのゲームのプレイを勧める立場として避けては通れないのがStyxの強烈な個性です。
Amber欲しさに協力するその姿勢からも分かるように、自分の欲求第一に行動します。
物語通して全く変わりません。
彼の言葉を借りるなら善悪なんて糞喰らえです。
ちょっとした行動やイベントシーンで皮肉や下品な言葉を吐きまくります。
尻をかいたり、毒として自分の吐しゃ物を用いたりするその姿と合わさって、
そのインパクトは衝撃的です。
でもかっこ悪いわけではありません。
最初に挙げたステルスゲームの主人公達と同じ様に
かっこいいセリフやシーンもゲーム中には存在しています。
プレイをしてゴブリンのセリフに唸ることになるとは思いませんでした。
もう1つStyxで忘れてはならないことがあります。
このPCゲーム、ゲームオーバーになるとStyxがプレイヤーに向けて皮肉を吐くのです。
難易度を下げても恥ずかしくないとか、デジタルデータだけれども酷い目にあったとか、
ムカついて思わずゲームパッドを投げたくなるような言葉もあります。
この皮肉を見るためにワザとゲームオーバーにしたくなったほど、面白い演出です。
Styx以外の他のキャラも負けてはいません。
女騎士のHelledrynは言葉巧みにStyxを扱います。
疑惑から逃れるためにStyxに通常のゴブリンのマネをさせ、
ゴブリンの牢獄から脱出させたりするのです。
通常のヒロインのような生易しい存在とは一線を画しています。
ダークエルフのDjarakは最後の最後にやらかしてくれますし、
同じダークエルフのLyssrilはAmberを用いて
ダークエルフの都を支配しているその姿が悪女そのものです。
主要人物が少ないので物語や舞台の背景が薄いのではないのかと
不安になる人がいるかも知れません。
でもその心配は無用です。
Styxの進行を邪魔する敵側の一般兵達の会話がそれを補ってくれます。
主要人物の文句を言ったり、このゲームの世界感を語ったり、
ストーリーの進行による変化など、様々な会話を交わしているのです。
それら1つ1つの会話を聞くたびにStyx: Shards of Darknessの世界を
プレイヤーは理解していくでしょう。
こういうシステムを取り入れた開発メーカーのその手腕には脱帽します。
プレイヤーの手腕に委ねられる圧倒的な自由度
ステルスゲームで大切な要素と言えば、やはり自由度の高さです。
決められたルートに決められた行動では、
ステルスゲームではなくパズルゲームになってしまいます。
でも安心してください。
このゲームの自由度の高さは売りの1つと言っても過言ではありません。
目的地に着くためのルートは想像もできないぐらい多いです。
プレイするごとに変わります。
室内を通ったり、外壁を使用したり、上から行ったり、下からも行けます。
縦横無尽のルートがプレイヤーの前に広がっているのです。
それだけで済めばかわいいものなのですが、このゲームはその先があります。
目的を達成するための手段にも選択肢が存在しているのです。
例えば1章では大使の王笏が置かれている飛行船に乗り込むための船が2つ存在します。
私は最初の船を逃してしまい、一瞬バグかと思って途方に暮れてしまいました。
疑ってしまい申し訳ありません。
他にも通行許可書を手に入れるための手段や、5章の船か、飛行船かの脱出方法の選択など、
プレイヤーの決断がゲームに及ぼす影響は大きいです。
もちろんプレイスタイルの自由度も忘れてはいません。
スニーキングプレイや全滅プレイなどプレイヤーがやりたいように進めることができます。
獲得できるスキルもプレイスタイルに合わせられるような種類が揃っており、
どんな遊び方でも十分に楽しめるようになっているのです。
あなたの好きなようにStyxを操作することができます。
ゲームを盛り上げる奇抜なシステム
他のステルスゲームにはないような奇抜なアイデアも盛り沢山です。
スキルの種類の1つにクローニングがあるのですが、皆さん聞いたことがありますか。
自らのクローンを生み出す技術です。
生み出されたクローンはプレイヤーが自由に動かすことができます。
その代わりStyx本人を動かすことができなくなりますが、
物陰に隠れたり、安全な場所に退避したりすれば、問題はないです。
またスキルを発展させれば、入れ替わったり、爆弾のように使用したりすることができ、
クローンを使った戦術が大きく変わります。使用してみるととても面白いです。
他にも先に書いたように、Styxは自らの吐しゃ物を毒として使用し、
相手を殺す罠を仕掛けたり、盗賊らしく持ち物を盗んだりすることもできます。
主人公の設定を上手く活かした奇抜なアイデアなので、違和感なくプレイできました。
主人公周りは完璧なシステムも他の部分では穴が存在
このゲームの改善点として挙げられる大きな問題は2つです。
1つは敵側の動きをもう少し複雑で繊細にできなかったのかという点。
音に素早く反応する虫のようなモンスターや臭いに敏感なドワーフなど、
敵側にも特徴はあります。
けれどもプレイしていてあまり大きな差を感じることはできませんでした。
また真横にいるのに反応しないなど、横の視野がとても狭いのも残念です。
逆に縦の視野は広く、下にいた敵に気付かれた時はとても驚きました。
敵側に関してはAIなどで甘い部分が多々あったように感じます。
目の前で仲間が死んだのに元の任務に戻っていく姿は、さすがにシュール過ぎます。
もう1つは敵側の会話です。
舞台背景や登場人物達、このゲームの世界感を濃厚にしてくれるシステムで、
私はこれを素晴らしいポイントとして挙げました。
ですが弱点があるのです。
ステルスゲームは敵のいる場所を避けて移動することがよくあります。
そのため会話を聞き逃すことがあるのです。
そうなるといろんな設定や物語の一部が上手く活かされず、
クリアした時に物足りない気分を味わうことがあります。
歴史書などのアイテムを存在させ、うまく補完して欲しかったです。
まとめ
Styx: Shards of Darknessは世界に名を残すステルスゲームと比べても、
全く遜色ない出来栄えです。
またこのゲームの設定の奇抜さから、その中に埋もれることもありません。
1度プレイしたならば、間違いなく2度とこのゲームを忘れることはできないでしょう。
それほどに強烈なインパクトを与えてくれるはずです。
オープンワールドの広大なステージや、Styxを含めた各キャラクターの細かな仕草など、
ここでは説明しきれない他にも見るべきところがいっぱいあります。
それは是非ともあなたの目で確かめてください。
プレイし終わった時、あなたもStyx信者の1人になっているかもしれません。